huluに来ていたので久しぶりに見た。
※ちなみに私は原作を知らない。原作派からすれば存在自体が許せない作品なのかもしれないが、ここでは考慮しない。というかできない。
私は日本のドラマ・映画はあまり見ない。そんな中、この作品がなぜ面白いのか。
それはそもそもの題材が、どうやってもシリアス展開にしようが無いふざけた作品であり、故にギャグに割り切った一直線な作品で、そしてそう作ることが完全に自然だからだろう。
例えば別の作品では、「GANTZ」の冒頭で電車に轢かれるシーンで、ホームに降りて(はいけないのはこの際許すが)暢気に酔っ払いを起こしているシーンを見ると「危機感なさ過ぎて冷め」てしまう。
しかしHKは違う。脚本や役者や映像に強烈な多少の無理違和感を覚えても、「まあギャグだし」と思えば全てが許せてしまう。演出や品質以前に設定がぶっ壊れているのだ。何が来ようとかまわん。
ただ私は「登場人物が変な格好をしている」事で面白みを感じることがほぼ皆無で、だから顔芸で売っている芸人とかは悉くだめだ。多分そういうので笑える人ならさらに面白いだろう。
注意点は二つ。まずいわゆる学芸会系の作品で、全編通してコントとか漫才のノリなので、割り切れないなら拷問である。約二時間の映画風長編コントと思えばいい。
※余談だが、いま見ていてラバーガールの大水洋介が出ていたことを初めて知った。多分他のキャラも何かしら役者以外の背景があるのだろう。ラバーガールはとても落ち着いたコントを見せてくれるので、本作を見る前に一本見ておくといいかもしれない
次に表現がいささか過激なことだ。いまGoogleアドセンスの導入ができないか考えているのだが、女性の水着写真がグレーゾーンだというので、変態仮面なんか確実にアウト間違いない。だから画像が貼れない(著作権はまた別)。
なんせことあるごとに男性の股間がアップされる映像作品である。ヒロインが思わず目を背けるシーン。気持ちわかるぞ。これ女性でやったら放映できないだろ。
改めてみるとローズってかなりクレイジーなキャラクタだと思う。なんかドクターとテンションが近い。
そして第二話にして五十億年後 地球最後の日。こういう、普通の作品なら長編とか劇場版とかに使いそうなショッキングなイベントを何の躊躇もなくシーズン1第二話に持ってくる。
金持ちが地球最後の日を眺めて楽しむというくそったれ優雅なイベントということで、この作品の未来観がわかる。資本主義続くんだね、あと50億年。ちなみに、資本主義の終焉についてはシーズン10第五話で言及している。イギリスの価値観の変化だろうか。
フェイスオブボー。初期の頃は本当に伏線の入れ方が良かった。最近のシリーズはそんな狡猾さが失われている気がする。
太陽がオレンジ色に光ってるのは演出でもおかしいと思ったらサンフィルタがかかってた。なるほどね。でもローズ、いくら直接当たらなくても見ただけで絶対に失明すると思うんだが・・・
あらためて見ると青い宇宙人も死んでいたらしい。救いたい対象が殆ど全滅することもあるからまだ犠牲は少ない方なんだよな。そうそう平和には終わらない。総じてドクターの中では失敗したケースの方が多い計算になってるんじゃないだろうか。
最後、ドクターは自分の星は焼けてしまったと言うけど、未だによくわからない。結局ギャリフレイはタイムロックされたのか、焼けたのか。実際ずっと「みんな死んでしまった」っていってたのに正確には「事実上死んだも同じ」だったわけだし。「ドクターの日」の兵器の説明も全てを滅ぼすみたいな漠然とした説明しかされて無いし、わかりづらい。
ストーリー展開上最後のタイムロードにした方が色々都合が良かったけど、人気出たから続けたい→12人の制約が→タイムロード復活以外に回避策がない
みたいな都合で復活したんだと思う。