以下はアマゾンギフト券(メール)を模したものである。このサイトでアフィリエイトを始めようと一念発起したわけだが、以前にもアフィリエイトに挑戦し、支払方法を選択してくださいの状態で5年だか10年位前に作って放置していたので、アマゾンギフト券を選択したところ意外なことにそこそこまとまった金額が届いた。
さて、この中で、私はギフト券番号を探すのに3分くらいかかった。金額も受取人名も有効期限も注文番号も、10秒以内に把握したが、ギフト券番号だけは最後までわからなかった。
なぜか。それがこの記事の本題である。
¥3,000のAmazonギフト券をお送りします。 |
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順を追ってみてみよう。
①まず、メールが届く。タイトルから、これがアマゾンギフト券であることを把握する。
②そこから、デジタルな金券の特性上、アルファベットないし数字あるいはその両方で構成された無機質な文字の並び(場合によってはそれがハイフンで区切られている)が必要になるので、恐らくそれがこのメールの中に書かれているであろうことが推測できる。
③メールを開ける。以下がその本文である。
a. ここで、まずエリアCを無視する。重要度はともかく、すぐに必要な情報が小さな字で書いてあるわけがないからだ。
b. 次に、エリアAを読み、必要な情報の呼称が「ギフト券番号」であることを確認する。
c. エリアBを流し読みし、保留にする。ギフト券番号がわからなけれは意味のない情報だ。
④ 上記アマゾンギフト券を見ながら、このメールで最も重要な情報は何か、を考える。まずわかるのは「アマゾンギフト券」のロゴだ。ここに情報は何もない。
⑤ そして次に書かれた情報が金額である。文字の大きさ的にも、位置的にも、目立つように書かれている。
⑥ 次に名前だ。自分の名前は自分にとって特別な情報であるから、殆ど自動的に注目するようになっている
⑦ その次が「Amazon Associates Program」の文字だ。「お受取人」「贈り主」の文字は薄い黄色で見づらく、その下の「メッセージ」は細字である。そして周囲は白い空間で囲まれているので、自分の名前で近くまで視線誘導されれば、次に目立つのがこの部分なのだ。
⑧ さて。簡単に得られる情報はこれで終わりなので、ギフト券番号を探さなければならない。
ここでギフト券番号はとても重要な情報なので、大きな文字か、太字(濃い字)で書かれている可能性が高い。
⑨まず大きな字を探す。3000円の表記が見つかるが、これより大きい字はない。ギフト券番号は金額より遥かに重要な情報なので(金額は買い物までに分かればいいが、ギフト券番号がわからないとそもそもそのステップへ行けない)、少なくとも金額と同じサイズかそれ以上の大きさで書かれているはずだ。ところがそんな文字列はない。つまり、ギフト券番号は大きな文字で書かれてはいないことが予測できる。
⑩ となると太字で書かれている可能性である。探すと自分の名前と贈り主、そして
買い物をする
Amazonギフト券をアカウントに追加する
Amazonギフト券の使い方
という最下部の項目しか該当しない。つまり、ギフト券番号は大きな文字で書かれてもいないし、太字でもないという事になる。ここまでをまとめると、ギフト券番号の特徴は
●普通のフォントかつ普通以下の文字サイズ
●数字、アルファベット、ハイフンの何れかで構成されている
●そこそこ長い文字列
であることが推測できる。
⑪アルファベットあるいは数字を探すと、2028/06/18が見つかる。次に注文番号が見つかり、これかとも思うが、「ギフト券番号」ではない。後は上の方の「¥3,000のAmazonギフト券をお送りします。~」の文章の中に書いてあるかとも思ったが違う。残るはギフト券中央、下線付きの「Amazonギフト券のご利用方法」という項目だが、これも違う。するとこの中にはギフト券番号が書かれていないといことになり、後可能性があるのは「Amazonギフト券のご利用方法」から始まるメール中の説明文だけになる。
⑫説明文A,Bを読むが、(当然だが)書いていない。やはり上のカードを模した画像の中にあると考える方が妥当だ。
⑬仕方がないので読みづらい黄色い文字を読む。「金額」まあ違うと分かっていても一つ一つ確認するのである。そして「ギフト券番号」を見つける。なんと金額より小さく、名前よりも薄い字で書かれていたのである。わからないわけだ。
視野が狭いというのは、普通言う所の「対象がボケて見える」とは勝手が違う。情報の内容がわからない以前に、情報の場所がわからないのだ。だから常に経験から「どこに、どんな形で」情報があるかを予測し、それに基づいて捜索を行っている。
逆に言えば予測が外れた場合には情報を発見できない。大きいとかいった特徴は関係なく、「予想通りの格好をしているか」だけが重要なのである。
目立つというのは、広い視野でもって「広く浅く全体の状態を把握したときに、ある一か所がその他と比較して異質であれば、そこに注意がいく」という現象である。
つまり一塊の情報からの絞り込みに有効なのであって、そもそも一度にとらえることのできる情報が少ない場合には役に立たないのだ。
とはいえ現実にはここまで極論を考える必要はない(少なくとも私の場合は、だが)。なぜかというと文章に対する姿勢がまずページのある領域(面)→文章(線)→文字(点)という順番で意識を集中していくこと自体は恐らく同じだからだ。
そうすると、文字を大きくするというのが無効だという事がわかる。なぜか?大きくなればなるほどそれは「面」に近くなるからだ。点を可能な限り点のままで強調する方法を考えると、必然的に色や太さといったところに落ち着くのである。